エクソソームについて

エクソソームとは細胞から分泌される「細胞外小胞」で、特に注目すべき機能は、細胞間の情報伝達に使われている点です。
エクソソームは袋状になっており、中にはマイクロRNA・メッセンジャーRNA といった遺伝子の働きに関与する「核酸」やタンパク質など重要な情報が含まれています。
エクソソームを受け取った細胞では、生理機能や機能的な変化を引き起こすことが明らかになってきており、具体的な変化としては全身の体性幹細胞を活性化する他、高い皮膚再生・血管再生作用、複数の抗炎症作用などが確認されています。

サイトカインについて

サイトカインとは身体の細胞から分泌されるタンパク質の中で、微量な量で、細胞と細胞の間で情報伝達をする役割を担っています。
サイトカインには様々な種類が存在し、複数のサイトカインがお互いに調整をしあうことによって身体機能を保つ働きをしています。

幹細胞培養上清液について

ケガや老化などにより、日々損なわれていく私たちの細胞。
これらの細胞を修復するのが、自ら様々な細胞に分化して再生を促す「幹細胞」です。
「幹細胞培養上清液」とは、幹細胞を培養した時に分泌される上澄み液のこと。
エクソソームやサイトカインなど、数千種類の成長因子(生理活性物質)を含み、幹細胞と同等の効果が期待できるとされています。

エクソソームの働きにより、細胞の活性化や組織の再生促進、血流改善などの効果が期待できます。
エイジングケアの分野でも注目されており、脂肪や骨髄、臍帯など、様々なヒト組織由来幹細胞があるなかで、乳歯の歯髄幹細胞がもっとも多くの成長因子を含むことが分かっています。

代表的な成長因子のはたらき

成長因子は、細胞活性のカギとなるタンパク質です。美容作用、抗炎症作用、活性酸素除去作用、血管再生作用など様々な効果が期待できます。

EGF(上皮成長因子)

上皮細胞の成長・再生・修復を行い、新しい皮膚細胞をつくります。
細胞の生まれ変わり(肌ターンオーバー)を促進したり、新陳代謝を促進したりすることで、シミ・くすみ・しわの改善を図ります。

VEGF(血管内皮細胞成長因子)

新しい血管を形成するために大きな役割を担っています。
血行を良くする働きがあり、毛根へ栄養を運ぶことで発毛を促します。新しい細胞を産生することでしわの防止·改善をします。

aFGF(繊維芽細胞成長因子)

真皮内の幹細胞に線維芽細胞の増殖を促します。また、SOD(抗酸化酵素)を増やします。
新しい血管を形成や傷を治す働きがあり、コラーゲンとエラスチンの合成を行います。毛髪成長や肌にハリを与えます。

PDGF(血小板由来成長因子)

損傷を受けた皮膚細胞の再生を促します。コラーゲンの合成を促し、しわ改善を図ります。

TGF-α・TGF-β(トランスフォーミング成長因子)

コラーゲンやエラスチンなどの結合組織の合成·増殖を促します。また、細胞の分化·誘発などの老化を防ぐ働きがあります。
肌の弾力性を増す、炎症を抑える、傷の治りを早めるなどの効果があります。

IGF-1(インスリン様成長因子)

損傷している細胞の再生をサポートします。新しい皮膚を再生し、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の生成を促すことで、しわ改善やハリ・弾力性を高めます。
また、顔や体の無駄な脂肪を燃焼させたり、毛根を刺激し毛髪を強くしたりします。

HGF-1(肝細胞増殖因子)

新しい血管を形成、組織の再生に関わります。
休止期の毛包を成長期へと誘導する働きがあり、発毛·育毛に関わります。

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